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インタビュー

第507号 ロジレビュー・インタビュー ~北村 宜大 氏(ホクショー株式会社)(前編)~ (2023年5月11日発行)

■はじめに

  2022年7月より新たに開始しました、企業様へのインタビュー、第7回目の今回は、弊社のお取引様であるホクショー株式会社 北村 宜大(きたむら たかひろ)様にインタビューにお答え頂きました。物流やマーケティングの他、DXやSDGs等に関する取り組みについてのお話を伺いました。今回は、前編と後編の計2回に分けて掲載いたします。
→過去のインタビュー記事はこちら

■ご紹介

ホクショー株式会社
  弊社の創業は第二次世界大戦の終戦後、1952年(S27)に私の祖父が農機具・機械工具を販売する商社として創業したことに始まりますが、2022年12月には創業70周年を迎えました。石川県は昔から米どころであったこと、工業用チェーンを製造する産業が盛んであったことから、農機具・機械工具を販売する商社としてスタートしましたが、農家の倉庫で米俵を運ぶ『ポータブル・スラットコンベヤ』という製品を開発したことからメーカーとしての歩みを進めてきました。そこには、重さ60kgにもなる米俵を肩に担いで倉庫の階段を上り下りしている姿を見て、「なんとかして農家の人たちを助けてあげることができないか。何か貢献できることはないか」という創業者の思いがありました。
参照:ホクショー株式会社 ホームページ(https://www.hokusho.co.jp/company.html

ホクショー株式会社 代表取締役社長 北村 宜大 氏
【プロフィール】
北村 宜大(きたむら たかひろ)
1975年11月1日生まれ(47歳) O型 金沢市出身
最終学歴:近畿大学 商経学部 経済学科 卒業
趣味:ゴルフ・旅行

インタビュー者略歴 ▼
  • (職業)
      ホクショー 株式会社 代表取締役社長(2013/09~)
      事業内容:物流自動化機器の製造販売およびメンテナンス
      事業所:本社(金沢市)・工場(白山市)・東京支店・神奈川営業所・大阪支店・名古屋支店・九州出張所・HOKUSHO KOREA CO.,LTD(韓国・ソウル市)・北商貿易有限公司(中国・上海市)
    (略歴)
    • 1999年4月 ホクショー㈱入社 東京支店営業1課
    • 2003年2月 生産本部 統括管理部 生産管理課 主任
    • 2004年9月 取締役就任 営業本部 営業副本部長
    • 2006年7月 取締役 東京支店長 兼 営業副本部長
    • 2009年7月 取締役 技術部長 兼 生産副本部長
    • 2009年9月 常務取締役就任
    • 2012年7月 専務取締役就任
    • 2013年9月 代表取締役社長就任
    (公職)
    • 公益社団法人金沢青年会議所   2015年度 理事長
                      2016年度 直前理事長
                      2017年度~ 相談役
    • 公益社団法人日本青年会議所   2014年度 国際会議支援委員会 委員長
    • 旭丘団地協同組合        副理事長
    • 石川県科学教育振興会      常任理事
    • 石川県高速道路交流センター   理事
    • 石川県発明協会         理事
    • 日本物流システム機器協会    理事
    • 石川県交通安全協会金沢西支部  理事
    • 金沢西警察署警察官友の会    副会長
    • 北陸経済連合会 国際交流推進委員会 委員
    • 石川県経営者協会 理事 生産技術専門委員会 委員長
    • 石川県機械工業企業年金基金   代議員
    • 金沢商工会議所         議員

 

■インタビュー【前編】

――物流業界向け貴社サービスの強み、物流課題解決例について教えてください。
  石川県のシェアトップ企業の中でも、垂直搬送機でシェアトップにしていただいていますが、垂直搬送システムについては、『バーチレーター』(https://www.hokusho.co.jp/standard_vts.html)を開発したのが最初で、それが1963年です。最初はこれしか製造していなかったのですが、ありとあらゆる荷物を運ぶニーズ、お客様のニーズにお応えをしていったことが今の取り扱い製品に至っています。現在色々な機種が生産できるようになりました。垂直搬送機全体でいうと累計で2万台を超える製品を国内外に納めています。
  垂直搬送機は色々なメーカーが作っていますが、「パレットリフター」といわれる、弊社の製品名でいう『オートレーター大型』は主に3社あって、弊社と大阪のオムニヨシダさん、山口の不二輸送機工業さんの3社がライバル企業となっています。それ以外のジャンルになると、競合企業も変わってきます。大きいものから小さいものまで、色々なものを運べる、クリーンな業界でいうと、最近では半導体の工場や、液晶パネルの工場向けの製品も販売しています。それぞれのジャンルで競合する相手は変わってきますが、すべての分野の幅広いニーズに対応する製品を持っているのは弊社だけで、そこが強みとなっています。
  物流業界ではいろいろな課題がありますが、垂直搬送機でいうと、最近では環境というのが1つの重要なテーマとなっています。製造業では昔から「Q(品質:Quality)・C(コスト:Cost)・D(納期:Delivery)」がよく言われており、日本の消費者のお客様には高いレベルでバランスを取ることが要求されます。最近ではこれらに「S(安全)」と「E(環境)」が加わり、「S(安全:Safety)・Q(品質:Quality)・C(コスト:Cost)・D(納期:Delivery)・E(環境:Environment)」という言葉も使われるようになっていますが、他社との差別化には「S(安全)」と「E(環境)」がキーワードになると考えています。
  S(安全)をキーワードにした製品では『垂直往復シャトル搬送機(シャトルオートレーター)』(https://www.hokusho.co.jp/information/2013/2013_0312.html)があります。
  日本全国で違法に設置されたエレベーターにより人身事故が数年前に発生しました。これに対して国土交通省が全国に取締りをかけて、違法に設置されたエレベーターの入れ替え指示を行い、安全に使っていただけるものの1つが弊社のこの製品なのです。弊社の垂直搬送機は荷物しか運べない仕様となっています。エレベーターは法律で、昇降機の扱いとなるので、納めた後、月に1回定期点検を受けます。弊社の製品は、外観は荷物専用のエレベーターですが、前後に自動送り込み装置を付けています。そのため、弊社の製品は昇降機の扱いではなく、あくまでもコンベヤの扱いとなるため、納めた後の点検義務はないのです。ただ、お客様には長く安心して使っていただきたいので、点検をおすすめしています。
搬送機は荷物しか運べませんが、人は乗ろうと思えば乗れてしまいます。弊社の製品には、人感センサーがついていて、人を検知したら、安全装置が作動し、動作を止めてしまうのです。
  E(環境)をキーワードにした製品では、『起動電力アシストシステム(VEAS:Vertical Electric Assist System)』(https://www.kenzai-navi.com/makers/hokusho/18146)があります。これはLIC(リチウムイオン・キャパシタ)というものを使って、蓄電池に溜めたエネルギーを二次利用しています。『垂直往復搬送機(オートレーター大型)』はエレベーターと同じく、キャリッジ(カゴ)とカウンターウエイトが対になって動きます。重い荷物を持ち上げる際には大きなエネルギーを必要とする「力行運転」(りきこう)になりますが、荷物を上から下に降ろす際には重力と位置エネルギーの関係で電動機(モーター)が回転させられる「回生運転」(かいせい)になります。トヨタ自動車さんの『プリウス』や、新幹線が減速するときに車輪のモーターが回転させられて回生エネルギーが発生し、その電気をバッテリーに蓄電するのと同じようなイメージです。動画を見てもらう方が分かりやすいと思います。
(参照)『起動電力アシストシステム』(VEAS)および『BCP対応-起動電力アシストシステム』(E-VEAS)動画(https://www.hokusho.co.jp/video_jp/page/std_vts_veas_presen.html)
  2011年に発災した東日本大震災では多くのお客様が被災しました。医薬品や飲料などライフラインに関わる備品を出庫したくても、停電で一次側電源が遮断されればエレベーターも弊社の垂直搬送機も動きません。『BCP対応-起動電力アシストシステム:E-VEAS』ではVEASをさらに進化させ、停電時に一次側から供給される電源が遮断されたとしても、自立起動により上層階からの荷物を繰り返し出庫することのできる垂直搬送システムを開発しました。日本国内が圧倒的に多いですが、日本より電気料金が安い海外でも、興味を持ったお客様に数台の納入実績があります。

――サカタウエアハウスの関東営業所・館林インター倉庫にオートレーターを2台導入していますが、E-VEAS仕様の製品ですか。
  E-VEASになっています。箕面倉庫もE-VEASが入っています。最近、営業マンはVEASまたはE-VEASをつけたものをお客様に標準仕様として提案し、安い方がいいと言われたら外す、レスオプション的な扱いになっています。停電になっても自立起動で出庫作業はできますが、通常に電源を入れて使っていただいても、40~50%ぐらい省エネになっています。
  停電になった時に、なぜ降ろせるのかというと、まず荷物を上げ下げするキャリッジ・コンベヤとカウンターウエイトが対になっています。これはエレベーターと同じ機構です。上から荷物を降ろす時には、回生エネルギーが発生します。次の荷物を迎えに行くときは、キャリッジ・コンベヤが空の状態だと、カウンターウエイトとの重量バランスは、1対1.5の比率でカウンターウエイトの方が重くなっています。次の荷物を迎えに行く時は、キャリッジ・コンベヤは上の階に上がりますが、カウンターウエイトは下の階へ下がり、回生エネルギーが発生します。荷物を下ろす時には回生、回生の繰り返しになります。常に昇降動作では回生エネルギーが発生して、バッテリーに電気が貯められる状態になりますので、それを使って前後に荷物を送り込むコンベヤを動かすのがE-VEASの仕組みです。

――今ついているオートレーターをE-VEAS仕様に変えることはできますか。
  後付けもできます。改造は必要になってきますが、対応可能です。

――元々、オートレーターの寿命はどれぐらいを見込んでいますか。
  消耗部品の交換やオーバーホールは必要になってきますが、長いお客様だと20年以上使っていただいています。

――20年経過すると、オートレーターの全面改修が必要ですか。
  電気部品関連の交換が必要です。点検は法的な義務はないですが、お客様には長く安心して使っていただたくために、点検をおすすめしています。定期点検契約を結んでいただいているお客様は全体の50%ぐらいです。その他のお客様は、故障した時に電話がかかってきて、オンコールで対応しているのが通常です。点検契約を結んでいただいているお客様に関しては、お客様の稼働状況に応じて、年に1回、または2回の点検をおすすめしています。点検が入った時に消耗部品の状態がどうなのかがわかるので、次回の点検の際にこの部品を交換しましょうかという提案が事前にできます。点検と同じタイミングで、部品を一緒に交換することを行っています。垂直搬送機に関しては、お客様の課題解決に向けた弊社の強みとしては、「S(安全)」や「E(環境)」に特化した製品が提案できることで、これが売れ筋製品となっています。
  もう1つは、仕分け搬送システムです。垂直搬送システムはバーチレーターの開発が1963年でしたが、スライドシュー式仕分け搬送機『オートソーター(大型)』を開発したのが1991年ですので、割と新しい商品になります。日本の物流市場に併せて独自に開発した『オートソーターmini』と情報処理システムを組み合せた『バラ物自動仕分けシステム』(PAS:Piece Assorting System)は、ありとあらゆる業界のお客様に使っていただいています。アパレルや、靴もそうですし、日用雑貨、日配食品、医薬品、化粧品、最近では冷凍食品、介護食品にも利用いただいています。
  コンビニでも冷凍食品がすごく増えていて、一人用の冷凍食品とか、コーヒーも夏場はアイスコーヒー用の氷カップとかもありますが、フローズン(冷凍)環境の倉庫に設置したPASで仕分けをしています。出荷仕分けもそうなのですが、日用雑貨のお客様でいうと、返品処理専用に使うお客様もいらっしゃいます。
  返品は、私達が思っている以上に、色んな業界で返品処理があり、アパレルでも、店舗で売れ残った商品を一旦センターに戻して、メーカー別やサイズ別に仕分けています。アパレル業界では最近セルフレジの店舗が増加していますが、これはRF-IDタグを読み取って、商品の出荷仕分けや返品仕分けをしています。そういった商品にも弊社のPASを使っていただいています。
  物流コストは、例えば100円の商品があったとき、どれぐらい物流コストがかかっているかというと、一概には言えませんが、物の値段の中には5~15%ぐらい物流コストが加算されていると思います。JILS(日本ロジスティクスシステム協会)の統計だと、2021年度非製造業の対売上高物流コスト比率平均は、5.8%となっていますが、実際にはもう少し発生していると思っています。それには、出荷するための人件費や倉庫代、返品にかかるコスト、トラックで運ぶ運賃などを含みます。出荷から返品までにかかる物流コストをいかに下げるかは、お客様の競争力を大きく左右する要素になり、弊社も物流コストの低減に少しでも貢献していきたいと考えています。

――DX、ECに関連したサービスや導入事例について教えてください。
  『バラ物自動仕分けシステム(PAS)』(PAS:Piece Assorting System)に関しては、お客様によってはリモート・メンテナンス契約を結んでいただいています。トラブルが起こった時にオンコールをいただくのは、垂直搬送機やコンベヤシステムのお客様と同じですが、トラブルあった時に連絡いただいた時にネットで繋いでいて、白山工場や出先の拠点にいる技術者がどんな状態になっているかを遠隔で見ることができます。ハード的なトラブルであれば、見に行かないといけませんが、ソフトの問題であれば、遠隔で対応できます。
  ハードのトラブルの場合は、現在サービスマンにタブレット端末を持たせています。タブレット端末はネットに繋ぐことができるので、現場に行ってネットに繋げれば、遠隔でエンジニアが状態を見ることができます。これもソフトの問題であればそこで修正することができます。ハード的な故障であれば、部品を手配して直しますが、ソフトの問題でプログラムで直せる問題であれば、遠隔で直せます。人が行って直すにしても、原因がどうなのか、現地へ行っているサービスマンに対して直すためのアドバイスをしやすくし、早く直るような手助けをするために、このタブレットによるIoT(IoT:Internet of Things)の技術を使っています。
  更に、サービスマンが作成した作業報告書にお客様のサインをもらう手続きも、タブレットの画面を使って実施しています。
  弊社の製品は工場出荷段階では、完成品ではないので、お客様の工場や物流センターに運んで、必ず据付工事をしなければいけません。最後に、お客様より電源を接続いただいて、コンベヤの試運転をして、取扱説明をして、お客様に引き渡す工程があります。
  コロナで人の移動が制限され、弊社でも不要不急の海外出張は2022年11月までは禁止していました。据付工事は、すべて遠隔でできるわけではないので、これまでは必要な作業はエンジニアが現地へ行って実施していました。しかしコロナ渦で、海外にいる協力会社で据付工事を完結するために、カメラとネットでつなげて、弊社の技術者が現地へ行かずに、遠隔で据付指導することを実施していました。実際に据付作業の方は海外のパートナー企業の人に行ってもらって、日本から弊社の技術者が現地へ行かずに、カメラとIoTだけで遠隔で据付指導を行いました。
  コロナが来たのはたまたまですが、2019年5月から2年間、外部のコンサルタントを入れて、働き方改革を実施しました。働き方改革の中で、出張する移動時間が無駄であり、移動しなくても、現地へ行かなくても据付指導できるようなツールが欲しいという要望が出ました。そのため、カメラで現地の状況を見ながら、工場にいるエンジニアが遠隔で据付指導するということを、たまたまコロナの前から取り組んでいました。コロナで人の移動が制限された時に、海外への納入は、すべて遠隔でできるわけではないですが、遠隔でできるものはエンジニアが現地へ行かずに、カメラとネットの技術だけで現地のワーカーの人に指導をして据付工事を行い納入していました。

――実際に実施していく中で苦労したことはありましたか。
  それはたくさんありました。現地のワーカーの人は外国人だから、日本人同士でもうまくいかないことがあり、実際、言葉の違いでうまく伝わらないこともありました。そこは、映像を見せて、実際に作業をしている姿を見てもらって対応しました。

――物流業界に対する課題認識について教えてください。
  「S・Q・C・D・E」(「S(安全:Safety)・Q(品質:Quality)・C(コスト:Cost)・D(納期:Delivery)・E(環境:Environment)」)の話は先程お話した通りですが、他社との差別化のポイントは「安全(S)」と「環境(E)」だと思っています。石川県にはニッチトップ企業が多く、また、マテハン機器自身がニッチな業界であり、物流自動化機器は市場自体がかなりニッチだと思います。業界トップの企業がダイフクさんという大阪本社の会社で、前期(2022年3月決算)の売上高が約5100億円ぐらいだと思います。弊社の売上高は180億円ちょっとですが、純粋にコンベヤメーカーが納めている市場規模は、年間7000~8000億円ぐらいだと思います。
  自動車業界では、トヨタ自動車さん1社で売上高約30兆円、家電業界では、1社で売上高2兆~3兆円位あります。それから比較するとマテハン機器は、物凄くニッチな業界なのです。ニッチな市場というのは、参入企業が少ないのです。
  私達の業界はBtoB、企業間取引であり、一般の人にコンベヤを売ることは、まずありません。BtoBのビジネスでは、広告宣伝費は少なく、一般消費者向けの商品であれば、テレビCMもそうだし、広告宣伝にすごいお金をかけないといけません。弊社は一部、地方のテレビ局でCMを流してはいますが、全国放送ではCMを流してはいません。だから、広告宣伝費はBtoCのビジネスよりは少ないので、製品開発や研究開発、設備投資に専念でき、これがBtoBのビジネスのメリットとなっています。
  そこで、垂直搬送機のトップシェア企業である弊社の強みは、「Q(品質)・C(コスト)・D(納期)」でマーケットをリードできることであり、シェアトップ企業は自らの努力で、新しい市場を作っていかないといけないのです。
これは弊社で定義していることなのですが、よく技術力(エンジニアリング力)と言われますが、弊社の製品は、お客様からこんなことができませんか等の、お悩み事を聞いてそれを解決することを提案することが弊社の仕事であり、顧客ニーズに応える力を「エンジニアリング力」と定義しています。
  よく言われるコミュニケーション能力というのも、ここにも関わってくるのですが、うまく喋ることがコミュニケーション能力ではなく、相手が言っていることを正しく理解する能力がコミュニケーション能力だと思います。
  あとは、よくブランドと言われますが、お客様に選ばれる「ブランド」は何かというと、自分自身が消費者の立場であることを考えると、物を買うにしても、サービスを選ぶにしても、ある一定の“価値観”を持って物を選んでいます。
  例えば、このメーカーのお茶はこんな味とイメージして買います。それに対して150円でこういう味だったらこれでいいかと決めます。隣に違うメーカーの違う種類のお茶があって、どちらを選ぶか決める時に、ある一定のイメージを持って買い、実際に飲んだ時に、イメージした味と違う、あんまり美味しくないとなったら、顧客不満足の要因となります。
  逆にイメージしたより美味しい、200円でも買うとなれば、顧客満足になります。大切なのは価値観を共有することで、お客様が持っている弊社の製品やサービスに対するイメージについて、最低でもイーブン以上のものを納入しないといけないと思っています。
  これらの考え方の原点には「人生陶冶(じんせいとうや)」という創業者の言葉があり、「陶冶(とうや)」とは人間そのものや、人間が持っている性質を成長させる意味を持ちます。人と人とが企業をつくり、企業もまた人を育てていく。仕事を通じて成長することの大切さを説いた言葉です。昨年8月にお亡くなりになられました、京セラの創業者である稲森さんも同じことを言われています。
  弊社では、社訓と企業理念は創業社長の時から変わっていません。社訓と企業理念は普遍的なものなので、あまり変えていませんが、その他の所は変えています。コーポレート・スローガンは、現会長が2代目社長の時に現在のものに変わりました。企業指針は私が社長になった時に現在のものに変えています。スローガンは毎期ごと変える時もありますし、続ける時もあります。品質方針、環境方針、安全衛生方針は、2013年9月に社長に就任した際に現在のものに変えています。安全衛生方針では、安全はすべてに優先することを理念としますが、弊社では従業員ではなく「社員」、パートナー企業の皆様も業者や仕入先ではなく「協力会社」という言葉を、創業社長の時から使っています。
(聞き手:サカタウエアハウス株式会社 営業開発部)



(C)2023 Takahiro Kitamura & Sakata Warehouse, Inc.

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