第41号南米の物流(2003年10月03日発行)
執筆者 | 高橋 昭博 高橋技術士事務所 代表 |
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目次
私は2003年2月15日から3週間にわたって、JICAプロジェクトの予備調査員として南米メルコスール地域に派遣された。調査報告書の内容は公表できないが、この活動を振り返り、見聞したことや感想をまとめてみた。
1.JICA(国際協力事業団)の活動
JICA(Japan International Cooperation Agency)は1974年に国際協力事業団法に基づき設立された特殊法人で、開発途上地域等の経済及び社会の発展に寄与し、国際協力の促進に資することを目的として、世界190カ国のうち150カ国への協力を実施している。私の派遣された南米4カ国の経済は農業を基盤としており、豊かな資源に恵まれているが産業基盤が充実しておらず多くの問題を抱えている。
JICAの協力分野として、保健医療・食料・環境・産業・教育研究・国の政策づくりなどが挙げられる。
またJICAの協力方法として、
・専門家派遣:日本人が技術や経験を伝える
・研修員受入れ:技術や経験を学ぶ
・機材供与:必要な機材を送る
・プロジェクト方式技術協力:人材育成と機材供与を組み合わせる
・開発調査:開発の青写真をつくる
・青年会議協力隊・シニア海外ボランティア:ボランティアを派遣する
・その他緊急災害への対応、NGOなどとの連携
がある。
今回派遣された目的は、「メルコスール域内産品流通のための包装技術支援の予備調査」であり、本格支援実施計画案の策定である。具体的内容の検討のために、メルコスール各国の輸送包装試験機材の現状調査及び民間企業における物流・包装に係る現状調査も併せて行った。
2.メルコスールの問題点
メルコスールは、アルゼンティン・ブラジル・パラグアイ・ウルグアイの4カ国から成る関税同盟であり、1985年に長らくライバル関係にあったアルゼンティンとブラジルが協調政策に転換したことによりメルコスールの核が生まれ、1991年パラグアイとウルグアイがこれに参加することによりメルコスールの発足が決定された。特徴としては経済規模の極端に違う国同士のグループであることが指摘できる。喩えて言うなら1大(ブラジル)、1中(アルゼンティン)、2小( パラグアイ、ウルグアイ)である。
メルコスールは超国家的な組織を持たない緩やかな統合形態で、意思決定は加盟国間の協議(大統領会合、大臣会合、事務レベル会合の3つのレベル)による。加盟国間の権利は平等とされている。
メルコスールの発足に伴い、同域内関税が撤廃されつつあり域内貿易の増加が著しいが、同時に域内競争の激化により、より高品質の商品の提供が求められている。
貨物、特に高品質の商品の輸送においては、輸送環境(振動・衝撃の加速度、温湿度、結露等)の実態を知り、その状況に対応した合理的な包装技術が求められている。また輸送中の包装に及ぼす影響に係る知識はますます特殊化し、かつ複雑化している。しかしメルコスール域内においては、この分野の専門知識を有する人材・機材が不足しているのが現状である。このため物流に係るインフラの未整備もあり、輸送時に発生する損傷等のリスクを軽減するために過剰包装や輸送途上での再包装を行う企業もあり、結果的に企業の物流コストは増大傾向にある。
その改善に係る高いニーズは、メルコスール各国の企業のみならず、現地で生産している日系企業からも改善要望の声が上がっている。
3.物流管理の現状
訪問した企業は4ヶ国の製造業・小売業・物流業の一部に過ぎず、また各国を代表する大企業が多かったので、物流管理の全般的現状について結論的なことを述べることはできないが、見聞した範囲で、以下物流管理及び荷役・保管・輸送の現状について報告する。
物流管理の対象範囲は、包装・保管・輸送・流通加工・荷役・情報の6つの機能をカバーしている。これらの機能は相互にトレード・オフの関係にあることが多く、例えば包装の過度な簡素化は保管効率及び輸送効率を低下させ、破損率の増加やトータルコストの増嵩をもたらすことになる。本予備調査においてはこのような視点から現状の把握に努めた。
「アルゼンティン、ブラジル」と「パラグアイ、ウルグアイ」の間には物流管理レベル上の格差が感じられる。例えば、前者二国では物流管理組織はなくても保管・出荷責任者が調査に対応する企業が多いのに対して、後二国では現場係員が応対するにとどまった。また、アルゼンティン、ブラジルでは外資系企業が目に付き、とくにこれらの企業では作業標準化が進められている。これに対してパラグアイ、ウルグアイは農牧関連の地場産業が主力で、包装基準ひとつとっても外資系包装容器メーカーの指導に依存するなど物流管理上での見るべき工夫点等はなかった。
しかし上記のような格差はあるものの、破損率を比較する限りは、4カ国間に相違は認められない。
以下、4ヶ国に共通して見られる特徴を挙げる。
①パレチゼーションの普及
第一に注目すべき点は、国際標準サイズのパレット(1,100mm×1,200mm)が全ての訪問企業において例外なく使用されていることである。これは予想外の事実であって、物流管理の先進国といわれる日本においては、JISで制定する一貫パレット(1,100×1,100mm)の使用比率が日用雑貨品・食品を中心にまだ40%程度にとどまっており、業種別に異なるサイズのパレットを使用している現状に比べて、格段に高い普及率である。
もっとも、物流センターへの入荷時に手作業でパレタイズしたり、出荷時に商品をパレットから外してトラックへは箱単位で積込む例もあり、一貫パレチゼーションとしての使い方は工場から一部の大手スーパーへの直送に限られている。またパレットが補修されずに使用されるために包装を破損させている例があった。
片道2,000~5,000kmの長距離運行を日常的に行う地域であれば当然、大量輸送手段として大型のトラックあるいはトレーラを使用することになることから、積荷保護と積み下ろし作業効率の面からパレット活用は必然ともいえるが、標準パレット使用の普及は特筆に価する。
②独立した物流管理組織の不在
次に物流管理組織であるが、物流管理を主務とする独立の組織(物流部・物流管理部等)を持つ企業はなく、物流管理機能は生産部門・品質管理部門または販売部門機能の一部として位置付けられ、1~2名の担当者を置くにとどまっている。しかも他業務との兼任者が多い。
このことは、包装機能と荷役・保管・輸送各機能との間における、前述のトレード・オフ関係を顕在化させる可能性につながると考えられる。訪問した小売企業でも、経済危機以降の段ボール包装の質的(材質・厚さ等)低下傾向に伴う商品破損の増加を指摘していた。
(注)
包装については製造コストに大きく影響するコスト項目として十分認識されており、包装の専門スタッフを配置して問題点を明確に把握している企業もあった。
③外資系企業と地場企業に物流管理レベル間のギャップがある
外資系製造業者と地場製造業者との間では、物流管理レベルには大きな差があるように感じる。すなわち外資系製造業者においては、生産管理から物流管理までを通じて作業が標準化され、企業全体として一貫して高度な管理レベルが保たれているように感じた。外資系スーパーマーケットにおいても、作業は標準化され、管理手法も近代化されている。
これに対して地場製造業者では、製造ライン管理・品質管理面では一定の水準を保っていると考えられるものの、袋詰あるいは箱詰を行って最終製造工程を完了し、製品がいったんラインオフすると、その時点から管理水準が低下するように感じる。例えば、フォークリフトが多用される物流作業現場においては、搬送貨物の形状・重量と適合しない仕様のフォークリフトを使用している場合、あるいは外注荷役作業が乱雑な場合等があり、これらが製品破損を引き起こす要因になっている。
④外資系包装システムへの依存
外資系包装容器メーカーの指導によって包装システムを導入している乳製品製造業者の例では、使用している外装容器は全体的に古さが目立ち、日本では考えられない胴膨れや裂け目が散見され、パレットへの積付け方法のまずさもあって製品倒壊の可能性も予測される。導入当初の作業方法等をそのまま踏襲しているようであるが、倉庫内の製品保管状況及び輸送面での包装品破損防止についてどこまで実態を把握し、防止措置をとっているのか疑問を感じる。
⑤多額な保安・警備コストに比べ、注目されない製品破損コスト
保安・警備体制の厳重さは否応なく目に付く。倉庫作業員の出入りチェックをはじめ、とくに高価品を取扱う作業現場では実弾を装填した拳銃を携帯して警備に当っている。ある製造業者では、多少のコスト高を覚悟の上で常時トラックと連絡が取れること、GPSを装備していること、製品をトラック内に保管できることなど強盗対策を輸送業者選択基準の上位に置いている。
ユニットロードを取り崩して端数出荷を行ったパレットや戻し入れ品を管理する作業現場では1日2回チェックして、不足が出れば当該シフトの作業員全員の給料から相当額を差し引く措置をとっている物流センターがあった。 ある物流センターでは保安警備対策費が経費の50%にのぼると嘆いていた。保安費の大きさに目を奪われて、商品の荷役・輸送破損に関わるコストへの意識が相対的に低いように思われた。
⑥物流作業安全対策の不備
ビール工場では、製品棟の出口付近で詰合わせ用のピッキング作業を行っており、そのすぐ脇を前方視界の悪いフォークリフトが搬走している。また工場全体としても歩行者通路が確保されていないなど、労働災害防止措置が不十分である。労働災害コストに関する認識レベルの低さを感じた。
⑦作業外注契約による破損責任追求体制についての意識
荷主と物流業者との作業分担関係を調査した結果、多くの場合製造作業等の本体作業(酪農製品分野における食肉の流通加工作業を含む)は荷主社員が担当し、製品に袋・段ボール箱等の輸送包装を施した段階から後の工程を外注作業契約範囲としている。また外注契約範囲を更に分断し、入庫作業・保管作業・ピッキング作業と輸送作業とは、別個の物流事業者と契約している例が多い。
物流工程において発生する破損の種類は通常、製造作業破損、入庫作業破損、保管作業中破損、出庫作業破損、流通加工作業破損、輸送作業破損、積替え作業破損に区分される。このうち包装に対してダメージを与える可能性の大きい作業は積替え作業破損及び輸送破損である。現状の作業外注契約における責任分担関係の考え方では、荷主は製造破損を把握している一方、外注契約範囲における荷役中・輸送中の破損、不良等の発生については、全て業者の責任としており、荷主は製造から顧客配送までの破損率等を一貫して把握しようとする意識が低い。
⑧包装コストと破損率の考え方についての認識
「包装のコストを安く抑えれば必ず包装の強度が落ちる」という考え方が強いようだ。「その製品に最適な包装を荷役・輸送方法を含めて総合的に調査して合理化を図る」という考え方に切り替えるように指導することが必要であろう。
4.荷役の現状
荷役は物の荷扱いと運搬であり、一連の物流において次の工程や作業のつなぎ目の役割を果たしている。物流センター等における荷扱いは、保管と輸送の両端で行われる積替え等の取扱いが主である。また運搬は、工場や物流センターにおける物品の移動である。
荷役は、機能的には輸送・保管等の効率的な運営を図るためのサブシステムであると同時に、荷役の方法によっては商品破損の原因ともなる。本予備調査においては、これらの視点から荷役作業の現状把握に努めた。
包装の主流は段ボール包装と低コストのプラスチック・フィルムである。後者はシュリンクする、ストレッチして巻く、プラスチック袋に入れるといった包装形態が目に付き、多くの商品がパレットストレッチの状態で入庫・保管されている。この場合はユニットロードとしての荷姿保持機能が低いので、荷役面での工夫が必要である。
①荷役方法の指導が不十分
- 天地無用の表示がある段ボール箱が逆さまに置かれている例があった。物流担当者は「緩衝材が入っているから内容物には影響がない」と言っていたが、取扱注意マークを守らせることもハンドリング指導の基本のひとつである。
②パレタイズ作業による垂直衝撃及び積み重ね危害
- 殆どの工場在庫品及び物流センター保管品はパレタイズされている。機械によってパレタイズされ、ユニットロードのまま(物流センターを経由して)顧客に配送される場合は、包装に対するストレスは、もしあっても製造直後のパレタイザ-による小さい垂直衝撃にとどまり、包装破損の問題は輸送包装設計と輸送方法に絞られる。
- しかし物流センターにおける入庫作業をみると、トラックから降ろす段階でパレット上に人手によって積み付けるケースがみられ、包装貨物は垂直衝撃危害を受けている。保管の段階で、更に積み重ね危害を受けている包装貨物もある。
- 物流センターへの入庫時における手作業でパレットに積み付けているが、積付け方が作業者によってばらつきがある。作業員は主流の段ボール箱入り商品の積付け方の指導を受けていないように見受けられ、最低限の注意事項(箱のコーナー同士を正確に重なるように積む、段(フルート)を潰さないように積む)が守られていない。
- 大きくて重量があり、取扱いにくい紙袋では、パレット上に投げるような荷役作業をしている。このため配列が不ぞろいで、パレットの外にはみ出して積まれているものが多く見られた。
- パレタイズされていても、価格が安い商品は段ボール箱に入れないでストレッチフィルム包装されているが、巻き付け方が不ぞろいで破袋している例があった。
③モジュール化及びユニットロード化の考慮が欠落
- 標準パレットが普及している割には、ダンボール箱のサイズがモジュール化されていない例が多い。
- パレットのデッキボードの枚数が不足しているので、間隙に外装がめり込んで著しく段ボール箱の強度が落ちている。
- デッキボードに空寸ができて、輸送中に隣のパレットの箱が乗り移る結果、トラックからとり下ろす際に箱を破損させる原因になっている。
- 逆に、パレットのデッキボードからはみ出して箱の強度を著しく低下させ、ユニットロードの荷姿を不安定にさせている。
- 保管中の製品を見ると破袋が散見される。フォークリフトで次の列に配付けするときにパレットの端が袋に擦るように当ることが原因である。
- 長さ1.8mの粉袋専用パレットを2枚差しフォークリフトで搬送積付けしているが、フォークの両外側にパレットが垂れ下がって積荷が不安定になる。
④フォークリフト仕様と作業内容の不一致
- フォークリフトの能力と荷役作業条件が合致しない例が見られる。
- パレット2枚を同時に荷役するにはフォークの間隔が狭すぎて、作業が不安定で破損事故が起きやすい。調査中にもトラック積込み中に製品倒壊事故が発生した。
- フォークリフトの揚程がパレット4段積みには限界ぎりぎりで、最上段に積み付けるときにはフォークオペレーターはよほど熟練しないと下段の包装を破損させる可能性がある。
⑤フォークリフト作業方法の指導が不十分
- フォークリフトのフォークでパレットを傷つけ、部材を剥がしている。
- 保管中の製品を見ると破袋が散見される。フォークリフトで次の列に配付けするときにパレットの端が袋に当ることが原因である。
⑥包装破損の原因となる補修不十分なパレット
- パレットの投影寸法は標準規格であっても、部材の品質・厚さ等にはばらつきがある。
- 下面にデッキボードがない単面形パレットに紙袋を積み付けて、これを積み重ねる例があり、下の紙袋を破損させている。
- パレットの修理が不十分のため釘が出て外装を傷つけている。
- パレットの補修基準・廃棄基準を持たない企業が多く、パレット不良が原因の商品破損がみられる。
- パレットで破損が多く見られる部材は、両端のデッキボード、フォークの差込口にあたるデッキボードとブロックである。
- パレットの検査・修理体制には改善の余地がある。
- クレートがPE製の場合は、将来プラスチック製に変更した場合は十分な滑り止めの工夫を要する。
⑦顧客の寛容さに甘えた荷役
- 店舗配送用のカゴ車に、紙箱入り製品や瓶製品の重量や強度を無視して無造作に積込まれ、そのままトレーラでスーパーの各店舗に配送されている。この状況を見る限り、店舗での包装損傷品の陳列は免れないと思う。しかしその程度の損傷レベルは顧客の購買意思の妨げにはならないようだ。
5.保管の現状
保管機能に求められることは、商品特性を前提にしながら物品を保存・管理し、多頻度・多品種出荷に低コスト・高物流品質で対応することである。高物流品質には破損品・不良品の撲滅が含まれる。
①パレタイズ貨物の荷崩れ防止策が必要
自動倉庫に収容されたパレットの中には、柱に触りそうなまでに商品が傾いているものがある。自動倉庫では本来人間が立ち入って高所作業を行わないことを前提にしているので、パレット積み付け品の荷姿が保持されるように包装及び荷役方法を改善する必要がある。
②合理的な保管マニュアルの整備が必要
マニュアル化されているとする倉庫現場で、保管棚の奥の方に重量品を集めることを標準にしている事例があった。この場合は高い棚にも重量品が保管されることになり、保管の原則に添ってマニュアルを改訂する必要がある。
③パレット積付け数量の見直しが必要
4段積みされた紙袋積載パレットの山姿を見ると左右に傾いている例があった(最大で約40cm)。調べてみると、パレタイズする袋数を取引単位に合わせたために面配列と積載段に無理があることが原因であった。倒壊事故はないとのことであるが、基本的にはユニットロードの安定性を優先するべきである。
6.輸送及び輸送管理の現状
「アルゼンティン、ブラジル」と「パラグアイ、ウルグアイ」の間には物流管理レベル上の格差が感じられる。例えば、前二国においては輸送環境調査に基づく合理的な包装設計に興味を示す企業が多く、個別に輸送試験を実施している企業もあったが、後二国では皆無である。
①真の「破損率」追求の必要性
- 今回訪問調査した対象企業はおおむね大企業に属すると考えられるが、これらの企業における調査では破損率は一様に低く、1~2%程度としている。
- 倉庫内破損・輸送破損とも低い率という説明だったが、顧客に受け入れられれば「破損」ではないのだろう。
- 破損率は、中小企業の物流管理レベルの低さが輸送中破損率を押し上げていることも考えられる。その一例として花卉業界が挙げられる。中小の花卉業者は、システム化されない昔ながらのやり方で、しかも覆いのない車両で、品質の悪いダンボール箱を使用してサンパウロの中央卸売市場に持ち込んでいるので、破損や病気が発生しやすい。卸売業者もロスの原因を作っている。彼らはトラックに大量に積み込むために、花卉をダンボール箱から出して荷台に直接に積み上げてしまう。
- トマトの場合は、トマトそのものをクッション材として箱の高さよりも1段多く入れるので、当然最上段のトマトは損傷を受ける。これらは廃棄されることを覚悟してパックされているわけで、最上段のトマトが廃棄されると、かなりの「破損率」になる。破損率の中には、このような事例も含まれているのではないか。
- 店頭で、包装が変形した商品が散見されたが、紙パック製品ではそのまま売り捌かれるようだ。
- ワインなどの瓶入り製品ではカートンの汚れや破れがあるが、ラベルの汚れくらいは問題にならないようである。
- 走行中のダメージは急発進と急停車が原因である。ドライバーの運転癖を把握し指導することで輸送中の振動・衝撃はかなり緩和されよう。
②輸送経路調査の実施
- メーカーや物流業者の中には、よく使われる全ての経路について調査し、最悪の条件(気候と道路)に対応できる包装基準を決めている例がある。
③強盗対策が長距離輸送管理の重点
- 物流業者の中には、運行管理の最重点を強盗対策、次いで気候対策、長距離運行対策の順として、多少コスト高でも盗難事故を常時監視できる体制を第一に考えている例がある。
④長距離輸送における運行管理の工夫
- 訪問調査先の中には、長距離輸送が多いことから常にドライバーと連絡を取り合える体制を整備し、厳重な運行管理を行っている物流事業者がある。この体制は、高度な顧客サービスにも結びつく。
⑤物資流動の特徴を捉えた物流ネットワークの構築
- 物流業者の中には、国内経済と道路事情を最大限に考慮して物資流動の特徴を捉えた物流ネットワークを構築することで成功した企業がある。
⑥偏荷重積載
- 荷役のしやすさを優先して、トラック荷台上の平均的な荷重分布を無視して積込んでいる例がある。
以上
【引用文献】
- 国際協力事業団(JICA)ホームページ
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