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ロジスティクスと経営のための情報源 /Webマガジン

情報システム

第49号世界に見る流通と物流のIT革新(2004年2月13日発行)

執筆者 鈴木 準
有限会社サン物流開発 代表取締役
1933年9月22日 東京都江東区出生
    執筆者略歴 ▼
  • 学歴
    • 東京経済大学商学部卒業
    • 産業能率短期大学生産管理科卒業
    • 日本電子専門学校電子計算機科卒業
    職歴
    • セーラー万年筆(株)経営企画室主任
    • (株)長崎屋 物流部・電算部部長・システム本部副本部長
    • (株)サン商品センター代表取締役社長
    • (有)サン物流開発代表取締役
      現在に至る
    講師
    • 専修大学講師・早稲田大学講師及び早稲田大学アジア太平洋研究センター講師経験
    • JILS 物流現地フォーラムコーディネーター
    • 日経ビジネススクール講師
    • 文化ファッションビジネススクール講師
    • 中小企業事業団登録専門指導員経験
    資格・所属団体等
    • 物流管理士、販売士1級、日本物流学会会員、国際物流管理士
    その他
    • 海外物流視察100回、内外合わせて1,000施設視察
    連絡先
    • 事務所 〒135-0033東京都江東区深川1-1-2-701
      TEL.03-3642-3762
    • 住 所 〒274-0822千葉県船橋市飯山満町3-1761-105
      TEL.047-467-1077
    • メール BZN00530@nifty.com

目次

放牧牛の分別にRFID

  私は1970年以来、毎年欧米の物流視察を続け、常に最新のロジスティクストレンドを捉えている。バーコードに続いて知ったのはRFIDで1970年代のことだった。その次に知ったのはRFDCである。これは現代のWMSの定番になっているフォークリフト搭載の無線ターミナルである。RFDCは、ホストコンピュータと無線でコミュニケーションをとって、作業を円滑、迅速に進める。フィンランドのボランタリーチェーンKESKO社が世界に先駆けて実用化した。


日々安く小さくなるICタグ

  この頃アメリカの物流コンサルタントから、これからの物流効率化にはスマートカードが良いと聞いた。スマートカードとは今のRFIDタグのことである。アメリカでは放牧の牛の体内にICメモリーのチップを埋め込み、秋に、牛をそれぞれの飼い主に戻す時の判別に使用した。日本ではペットの管理に使う計画があったが、当時の動物愛護家の反対で撤回したと聞いている。今では東京都のペットの飼えるマンションで採用されている。
  続いて入ったニュースは、このICメモリーを繊維に織り込んで、偽造品を発見しようというアイデアであった。このアイデアの利用者はジーンズの世界的メーカーであるリーバイストラウスだと聞いたが、実現はしなかった様である。また、その頃、釘のようなICチップがアメリカで開発され、日本に輸入された。
  日本人ほど情報収集に熱心な民族はいない、多分、アメリカ人が得る日本の情報の何倍かのアメリカの情報を日本人は得ているだろう。2003年10月にカリフォルニアで大きな山火事があったが、USA Todayの記事より、日本の新聞の方が、字数が多かった。松井の出たワールドシリーズも同様であった。1970年代、日通総研が電子荷札の研究発表をしたという情報が記憶の片隅にある。1991年頃、㈱富士ロジテックはパレットにICチップ(RFID)を埋め込み、ナビゲーションシステムと併せて、パレタイズ貨物の無人入出庫の実験をした。続いて、松下物流(松下ロジスティクス)がパレットにICチップを打ち込んだ自動認識システムの実験をしている。しかし、富士ロジテックは何故か中止した。

ウオルマートの撤退で1個5¢は夢?

  1996年4月6日、産経新聞に衝撃的な記事が掲載された。記事の冒頭には、これからの強盗は「金を出せ」から「カードを出せ」と、言うだろう、と書かれていた。貝殻から、金貨、銀貨になり、そして紙幣から形の無い電子マネーの時代に移ろうとしている。イギリス、ロンドンから電車で40分、人口15万人のスウインドン市で電子マネー「モンデックス」の実験が開始された。「モンデックス」とはフランス語の「MONDE」(世界)と英語の「EXCHENGE」(交換手段)を組み合わせた言葉である。2000年には香港の地下鉄で、日本のJRのSuicaより一足先に「オクトパス」が実用化されている。オクトパスがSuicaより優れているのは、コンビニで買い物が出来ることである。‘‘suica’’とは「Super Urban Intelligent CArd」の略である。なお、Suicaの実施は2001年9月である。そして悪評高きETCが、2001年高速道路公団で実施されたがその後2年を経て、装着台数は161万台(20003.09)普及率は10%に及ばない。(2004年1月12.7%)
  RFIDは1990年の初め頃から登場し、一部のパイオニアがチャレンジしていた。現在、日本では家具・インテリアの㈱ニトリ、通販の㈱千趣会、佐川急便㈱、アパレルの専門店、全日本空輸㈱の航空コンテナ、図書館、病院で実用化されている。海外ではドイツでのベンツ社グローバル・ロジスティクス・センター、スウェーデンの医薬品卸売業KD社が実用化している。
  1999年ボストンのマサチューセッツ工科大学(MIT)にオートIDセンターが設置された。オートIDセンターは次世代のバーコードシステムを研究するUCC(Uniform Code Council)未来ビジョンの実現のために設立された。この研究機関に世界最大の小売業ウオルマート・ストアーズが参加したことで、RFIDは一挙にメジャーになった。ウオルマートの目的は、物流と商流の二つがある。商流はPOS(Point of Sale)と商品管理の二つである。商品管理では、店頭の賞味期間切れの商品の発見である。しかし、牛乳のストッカーの中に賞味期間切れの商品があることがわかっても、牛乳は声を出して知らせてくれないので、すべての商品を見なければ、賞味期限切れの商品を抜き出すことは出来ない。また、ウオルマートはEDPL(Every Day Low Price)を標榜している。私がウオルマートで買ったコカコーラは1本25円である。日本の日用品の平均単価は300円と聞いている。コーラ2本分のRFIDを取り付けるバカはいないだろう。たとえ5セントになっても。POSのUPC(日本のJAN)は包装紙に印刷するので実質上タダである。また、RFIDは客や従業員の目には見えない。そのために目で見えるタグなどの印刷物が必要になる。それに対し、オートIDセンターは2005年に5セント(6円)になるという。しかし、これはウオルマートがオートIDセンターに参加したことで、金魚の糞のように追従した上位10社の取引先が参加し、その年間販売量が10億点になることから試算した「捕らぬ狸の皮算用」である。たとえ5¢になっても、これが商品に上乗せされたら、ウオルマートのEDLP(Every Day Low Price)は成り立たず、競合のターゲット社などに負けるだろう。従って、10億個のRFIDチップの売上げは露と消え去ったので、2005年1個5¢は遠い夢となった。しかし、日本の日立製作所は2003年12月に1個10円のチップを開発した。しかし、これは工場出し原価であり、実用には更なるコストを必要とする。
  ウオルマートはPOSから撤退したとしても、高額品の商品管理と万引き防止に使うかも知れない。そして、パレットやカートンにRFIDのICチップを付けて、物流の効率化と商品管理に使う計画は進めており、上位100社の取引先に物流での採用を通達したと聞いている。このとき必要とするRFIDタグが年間80億個、これだけの量を作れば5¢は可能かも知れない。
  2003年3月、イタリアのカジュアルウエアのBenetton社がRFIDのICタグの採用を決めたら、アメリカのプライバシー保護団体CASPIANはプライバシー保護の観点から世界にボイコットを呼びかけた。情報が書き込まれ、外されたICタグ(チップ)が、後でどのように利用されるかわからないという心配からである。振り返ると1975年頃、アメリカでUPCバーコード導入する時に、商品の価格表示は棚札だけとし、商品に値札を付けなかったら、アメリカの消費者団体は値札を付けろと、裁判に訴えたことが思い出される。今ではPOSシステムを持っていながら、商品に値札を付けているのは日本の-部の小売業だけである。
  イギリスではスーパーのTESCO社が店頭実験をしている。しかし、顧客がICタグの付いた商品を取ると、防犯カメラがその客に向けられる。そんなこともあってGillette社のかみそりにRFIDタグを付けたことに消費者団体が反発した。また、アメリカではGillette社はウオルマートのために5億のRFIDタグを用意したが、ウオルマートの中止で損害を蒙ったという話もある。しかし、この様な事例にも関わらず、欧米の小売業界ではIT(情報革新)に熱心で、RFIDもフィーバーし、2004年8月にラスベガスでコンベンションが開かれるそうである。日本でも国土交通省、経済産業省などが調査研究を進めている。

IT革新を進める小売業


スマートショッピング

セルフレジ

  ドイツではGillette,Kraft, Procter & Gamble等が大手スーパーのメトロの実験に参加し、店舗とバックルームの在庫管理の実験に取り組んでいる。イギリスではスーパーの TESCO とMarks & Spencerが実験に取り組んでいる。ヨーロッパの小売業ではRFIDにこだわることなく店舗のIT化に取り組んでいる。しかし、高級ブランドのPRADAのニューヨーク店では実用化している。
  日本では、スーパーの㈱マルエツが丸紅㈱、NTTデーター通信とRFIDの実験に取り組んでいる。実験のアイテムは90であり、この実験はPOSではなく、食品が生産者や食品メーカーを経て、卸売業者を通じて小売店の店頭に並び、消費者の手に渡るまでのライフサイクル管理におけるRFIDタグの有効性とその課題の検証を行うことだった。また、コード体系や通借方式に関する標準化の動きを補完し、RFIDタグの普及を推進することが目的だと聞いている。

  この実験はトレサビリテイ(商品経路追跡)も目的の一つのようだが、書きこみ、読み取りが出来るRFIDのトレサビリティは信頼性に疑問がある。RFID普及の条件に、再利用があるが、再利用するにはホワイトニングをするので、偽情報が書き込める。
  クローン携帯電話や手放したことのないキャッスカードでさえスキミングされる時代である。オーストラリアの輸入牛肉が米沢の和牛に化けたり、BSE感染の餌の供給記録を消しこむ恐れもある。

RFIDで コーディネート

  確かに、RFIDが小売業で使えたら、大変便利だろう。価格の高いDVDやCDは万引き防止にもなるだろう。CDなどは試聴器にかざすだけで、聞くことが出来る。その上、万引き防止になる。このことは書店にも適用できるだろう。
  ハイファッションや、ジュエリーも良いだろう。しかし。単価の安い日用品、食品には費用対高価の点でムリだろう。
  テスコ、メトロ、ICA、マークス&スペンサー、カルフールなど小売業はRFIDの研究と並行してキャッシュレス・レジレスの研究に打ち込み、スーパーマーケットの売り場では、ITを利用した省力化、人件費削減に力を注いでいる。ドイツのメトロ社はデュッセルドルフの郊外にFeature Storeと名づけた実験店をオープンし、RFID と店舗のIT化に取り組んでいる。ここでは、スマートショッピングというシステムを採用している。カートにモバイルを積み、客は最初にハウスカード(小売店発行のクレジットカード)をスキャンし、買い上げた商品をカートに入れれば精算が自動的に終わる。また売り場では液晶のプライスカードにリモコンで赤外線を当てると、その商品の店内の全在庫がハンディターミナルのモニターに表示される。
  アメリカではお客がレジで商品のバーコードをスキャンし、秤にかけて、チェックし、精算するセルフレジが普及している。今や、売り場は湾岸戦争同様、ハイテク・エレクトロニクスの実験場と化している。
  ニューヨークの高級服飾専門店PRADAでは最も小売業らしいRFIDの使い方をしている。ここでは客層の違いからか、かみそりの Gillette のような問題は起こっていない。例えば、PRADAでは客がアッパー(上着)を試着し、鏡のモニターの前に立つと、試着したアッパーに見合ったボトム(スカートなど)や服飾品が合成された画像が映し出される。
  しかし、PRADAのモチーフは黒なので、効果は疑問だが、良いアイデアだと思う。

日本はRFID先進国

  日本はRFIDの先進国である。日本の食文化の象徴である寿司にRFIDを採用して大きな成果を上げている。「回転すし」では皿の模様で価格判別をしているが、会計に間違いが起こる。RFIDにより、間違いをなくし、レジの生産性を上げ、客の待ち時間を減少している。
  加えて、寿司の鮮度を時間で判定し、古い寿司を排除している。勿論これもバーコードで代替可能であり、ある回転寿司では二次元バーコードで同じように問題を解決している。

  千葉県富里市の私立図書館では、図書の貸し出し、返却時にRFIDを使っている。使い勝手はバーコードを凌ぐと聞いている。また、佐川急便では東京地区と地方に区分したメール便をコンテナに入れて、RFIDタグを載せて、二方面の一次仕分けに使っているが、価格は1,370円である。しかし、3年で償却できると言っている。読み取り率は97%だが間違っても支障の無いシステムに使っており、将来への実験で、今は企業のステータスを上げるための「見せる物流」になっている。


RFIDで回転すしの精算

  付け加えると医療関係では慈恵医大でカルテに使用している。アパレルでは専門店がPOSと在庫管理に実用化している。
  アパレルチェーン店のアトリエサブは洋服1点1点にICタグを付け、検品、棚卸しの後方作業に使用し省力化した。婦人服の「マウジー」を展開するフェデリック社はPOSレジにRFIDを利用している。こうして見ると、日本はRFID先進国と言うことが出来る


マルエツ潮見店の実験

見せる物流:RFID

  物流における調査研究では、国土交通省の航空手荷物の仕分けとトラッキングの研究がある。これは現在最も効果がありそうだが、「RFID技術応用による航空管理システムに関する調査研究報告」には、RFIDタグのコストを従来の十分の一以下に成功したと書かれているが、それでもまだ高いと言いながら、具体的な希望価格は示されていない。また読み取り精度が99.99%にならなければいけないと書いてあるが、実験結果では何%かは書かれていない。この報告を見る限りは、現状は実用化不可、バーコードに勝てないということになる。


スゥエーデン医薬品卸売業

  さて、物流の実用化例では日本では、物流分野で通販の千趣会、家具、インテリアのニトリ、松下ロジスティクスの例がある。海外ではドイツの自動車メーカーベンツ社のパーツセンター、スウェーデンの医薬品卸売業KD社の例がある。ウオルマートではパレットにRFIDチップを埋め込み、これで物流センターから店のバックルーまでの仕分けや入荷処理に使うということだが、小売とメーカーが直結したアメリカの流通で使う効果があるのだろうか疑問である。パレット用のバーコードならば3円から5円で、パレットにユニークバーコードを付ける方法もある。RFIDは目では見えないのでスキャナーとターミナルが必要な上に、文字を表示するラベルなどの印刷物が必要である。
  埼玉県白岡市の㈱ニトリの配送センターは取扱商品の特性からパレット荷役が多い。暗い倉庫内で読み取りが自動的に出来、汚れに強く、10万回の使用に耐えられるRFIDを使っている。パレットの両面に長さ30mmのRFIDタグを埋め込む。無線端末をフォークリフトに取り付けフォークリフトのフォークの上の運転手側に取り付け、RFIDタグの情報を読み込み、サーバーに送信し、サーバーから搬送又は保管場所の指示を受ける仕組みである。
  岐阜県可児市の千趣会の配送センターは集品コンテナにRFIDを埋め込み、ピッキングデーターを書き込み、その情報に従ってピッキングロケーションを巡回し、DPSなどと連動してピッキングするものである。スウェーデンのKD、ドイツのベンツに似たシステムである。ドイツ、ガーマスハイムのベンツ・グローバル・ロジスティクス・センターには35万の保管ロケーション(スロット)がある。ベンツ全体で40万アイテム、このセンターには26万アイテムが保管されている。入荷したパーツは検査後、ダンボールに入れて、赤いトート(プラスチックコンテナ)に載せる。このトートの底にはRFIDタグが埋められている。検品時に商品コード、商品名、数量、保管場所などの必要事項を記録する。コンベヤで流すと、このトートは保管場所に運ばれる。RFIDの付いたトートは搬送にだけに使われている。ロケーションが35万あると、最低35万個のRFIDタグがいるからだろうか。しかし、RFIDはピッキングゾーンに行くだけで、ピッキングはバーコードとハンディスキャナーが使われている。1997年のことだから、RFIDの実験初期だったのかもしれない。
  スウェーデンの医薬品問屋KD社(Kronans Droghandel)はスウェーデン第二の都市イエテポリにあり、医薬品3千点、医療機器1千点を扱っている。
スウェーデンの医薬品卸売業は法律で受注後24時間で出荷(配送?)することが義務付けられている。ピッキングした商品を入れるトートの底にRFIDが埋められている。トートをコンベヤに流すと、ピッキングリストがプリントされ、トートの中に投入される。ここで、このトートの情報がRFIDに書き込まれる。トートはピッキングする商品のある保管棚の中央付近で停止する。作業者はトーとの中のピッキングリストを見て商品を取り、トートに入れる。DPS(Digital Picking System)は導入していない。1996年のRFIDタグの値段は70円だった。(2001年4クローネ)ただ、それだけのことで、ベンツもKDもRFIDは使わなくても良いシステムであった。
  RFIDはビジネスの効率化の有効な手段になると思うが、現在のコストではタダのUPC,EAN,JANのバーコードには勝てない。流通に於いてはバーコードよりコストが高くても万引き防止や棚卸しに役立つ高額品には使えても、平均単価300円の商品には使えない。特に、人が判る表示はやめられないので、RFID とタグやシールの併用が必要であることが問題である。しかし、プライバシー保護で、RFIDに反対する主張は私には理解できない。現在のPOSでも、だれが、何時、何を、何個買ったかは把握できる。特に、キャッシュレス時代のアメリカにはプライバシー保護団体の言う個人の秘密は既に失われている。ウオルマートのプライバシー保護のためにRFIDの計画を撤回するという発表は、POSに関するもので、経済効果のないオートID計画から撤退するための言い訳だと思う。
  RFIDの利用と言うと、トレサビリテイ、棚卸し、万引き防止、賞味期限管理、図書館管理が上げられるが、実現可能性の高いのは「万引き防止」くらいだろう。トレサビリティは改ざんの可能性があり、棚卸しは、スキャンしたかどうかの確認、賞味期間は、ある場所にあるということがわかっても、どれが賞味期間切れの商品か判らない。その他、実用化の可能性の高いものとしては航空機搭乗のチェックイン、パスポートではないかと思う。RFIDの技術進歩とコストダウンは期待できるが当面は付加価値の高い商品の商品管理や人手の掛かる業務の省力化と利用分野は限られるだろう。将来は別として、水に弱い、金属に弱い、重なったタグが読めない。一括スキャンが出来ると言っても読みとったものと、ノーリードの区別が出来ないなど、解決すべき問題は多い。
  物流に於いては、RFIDに期待するものはあるが、現状では必要性は見出せない。RFIDの採用条件は次の通りである。

早い投資回収
クローズドサークルでの使用
省力化効果の高い業務
万引き防止などとの併用で効果を上げる。
リサイクルが可能

  RFIDの前途は洋々であるが、今のRFIDは「見せる物流」デモストレーションにしか過ぎない。効果のあるところでどんどん採用し、コストを下げて、コストパフォーマンスを上げ、付加価値の低い分野にも使えるようになることに期待する。


ドイツ・ベンツ社のピッキング

コンテナの底のRFIDチップ

以上



(C)2004 Jun Suzuki & Sakata Logics,Inc.

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