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第158号 事業システムとSCM ~グローバル環境におけるSCM戦略の方向性~(前編)(2008年10月21日発行)

執筆者 橋本 雅隆
(横浜商科大学 商学部 教授)
(一橋大学 商学部 客員教授)
    執筆者略歴 ▼
  • 略 歴 ・昭和30年生まれ
    ・1973年早稲田大学卒業
    ・早稲田大学理工学部工業経営学科卒業
    ・明治大学大学院経営学研究科博士前期課程修了
    ・現在
        横浜商科大学商学部教授
        一橋大学商学部客員教授
        日本物流学会理事
        博士(商学)

目次

1.事業システムとSCM

注目されなくなったSCM?
  数年前、非常にSCMということが話題になりまして、例えば本屋さんの専門書の棚には、SCM関連の本がずらっと並んでいたのですが、最近専門店の本屋さんへ行ってもSCMの本というのは隅の方に置いてあったりして、非常に寂しい現状です。

  私が参加させていただいているある研究会で、数年前から日本の企業のSCMに対する調査を行っているのですが、その結果を見てもどうやら日本の代表的な企業でもSCMへの関心は少し薄くなっているのかなと感じます。SCMを既に導入しおり、上手くいっているという企業もあるでしょう。導入を試みてはみたけれどもSCMというのは絵に描いた餅でどうも上手くいかないとか、少し皮肉に3文字略号はすたれる運命にある、ということをおっしゃるかたもあるわけです。実は、私はこれからがSCMの本番になるのだろうなと思っています。そのきっかけになるのがグローバル化の流で、日本の有力企業のグローバル化は、ここ数年非常に盛んになっています。広域の事業活動を伴うグローバル化は、ロジスティクスやSCMの戦略的な高度化が不可欠になり、そこがきっかけになってグローバルSCMが再びクローズアップされるようになるのです。
なぜSCMが成功しないか?
  少し話を戻して、まず何故SCMが上手くいかない事例が多いのかという時に、どうやらSCMに関して画一的な議論が非常に多いことが挙げられるように思います。
  勿論、基本的に在庫の削減や、リードタイムの短縮は非常に重要なのですが、それを画一的な手法で我が社に導入しようとしてもしっくりこない、理屈はともかく現実には難しいということが、ありそうな気がするのです。
  それからもう1つは、これは私の独自の見方かもしれませんが、「モノにこだわり過ぎると、仕事の仕組みのデザインの妨げになることがある」ということです。元々SCMというのは、日本の場合、物流の概念から発展してきたという経緯があるので、つい物理的なモノや作業にこだわる傾向があると思います。もちろん「モノにこだわる」ということは非常に良いことであり、日本の製造業の強みにも挙げられています。しかし、そのことのデメリットもあるのではないか。今あるモノ、今ある作業を超えて、事業の価値や収益力の高い仕事の仕組みを根本から考え直してみるには、「目指したいわが社の事業の方向性や価値」とか、「それを実現して尚且つ、収益力のある事業の仕組み」を創造し、デザインしてみるというセンスが求められるのではないでしょうか。それには、簡単には見えないが「あるべき姿」を懸命に「想像してみる」という姿勢が大切だと思うのです。最近流行りの「可視化」というのも、本来見えにくい経営上の重要な点を取り出してきて、「見える」ように描き出すことの重要性を主張しているはずです。
  また、良く見受けられるのは「SCMをやろう」と言って、何の為のSCMなのかはどこかへ置き去られてしまうという現象です。所謂、「手段と目的が混同」しているというケースといえましょう。
  さらに、全体のパイが増えない中で、利益の取り合い、リスクの押し付け合いが、散見される例もあります。パートナーと言いながら、どうもお互いに疑心暗鬼になっている、、ということもあるでしょう。
  このようなことを、なんとかブレイクスルーしなければならない。その場合、視点を転換して、画一的なSCMではなくて、事業の自社にぴったり合ったSCMというものをそろそろ考えなくてはいけないと思うのです。在りたい事業の見取り図を、関係する企業全体の中で描いてみて、そのなかでSCMの本来的な働きを見直すことが大切なのではないでしょうか。
事業システムとは何か
  元々ロジスティクスというものはどのような概念であるか。先ほど申しました通り、日本では「物流」の延長上にロジスティクスを位置づけた議論が多いのですが、ご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、欧米等でロジスティクスと言う時に、例えば「今日の講演会のロジスティクスは上手くいっているよね」という風な表現、つまり、「何かのイベント(事象)に対する準備の概念」というものが大元にあるのです。
  つまり、ある目標や目的のイベントがあって、そこに向かってどのようにいろいろな経営資源を組み合わせてスケジュール化していくのか。このようなことがまずロジスティクスという概念の大元にあるのです。
  そうすると、物流から出発したロジスティクスとは別の、「事業の仕組みとしてのロジスティクス」という位置づけが可能になります。つまり、モノにこだわるロジスティクスから、「経営上の重要なイベント(活動目標)に対する準備の体系」としてのロジスティクスの位置づけが可能になり、そこを起点として企業間のビジネスプロセスを再設計するSCMという考え方が可能になると思います。
  この「事業の仕組み」ということが、最近いろいろな本等に出てきていますが、別の言葉で言えば事業システムという今日のテーマになる訳ですね。
  では、事業システムとは何かというと、経営資源を一定の仕組みでシステム化したというようなこと、或いはそこの中で様々な人が関係を築くということで、分業の構造や利益配分、この裏側にはリスクの持ち方というのも入ってきます。早稲田大学の井上達彦先生は、「情報・モノ・お金の流れの設計」というように定義されています。
  ここで言っているのは、この議論の前提としては、企業単位というよりも事業ですね。つまり企業というものは、複数の事業が組み合わさって企業になっている。ビジネスの仕組みというのは、まず事業単位で考えてみたら良いのではないか、というようなことで、その仕組みを事業システムと言っています。
  事業システムについては、加護野忠男先生や伊丹敬之先生、国領二郎先生等が研究されています。国領先生はビジネスモデルということを言っておりますが、非常に類似した概念です。事業システムの枠組みということも議論が盛んになっていまして、この事業の仕組みということを考えた場合に、プロセス設計という考え方が非常に重要になります。これは少し後にお話しします。
  そしてご存知のように、サプライチェーンをどのように設計するかというと、有名SCORというビジネスプロセスの表現方法の体系があります。他に、Martha C. Cooper等は、CRMや顧客サービス、需要マネジメント、製造のフロー、製品開発やエンジニアマネジメントのプロセスまで含むサプライチェーン・マッピングの体系を示しています。
  私は、ビジネスの仕組み・事業の仕組みというのは、要するに複数の経営目的を同時達成するということが、非常に重要だと思います。これを「3+1」で考えています。1つは、市場、お客様の視点です。2番目は儲からなければいけない、利益・財務の視点ですね。それから事業システムです。この3つが上手く連動しないと効果的なビジネスにならない。しかもそれを環境変化(+1)に対して作り続けなければいけない訳です。この事業の仕組みをステークホルダーの側から見ますと、儲けなければならない、株主に配当を出さなければいけない、お客様を喜ばせなければいけない。従業員も満足し、社会環境にもいい等、ものすごく目的が多くなっています。このようなものを、同時に達成するというのは、非常にしんどい話なのですが、それは機能がバラバラではなくて、仕組み(プロセス)として設計しなければならない時代にきているということなのです。
戦略的SCMの構築
  このSCMの議論をする時に、3つの問題があります。明治大学の小林一先生は、3つの言葉を使われています。1つはSCMというのは、企業間のプロセス調整です。このようなコーディネーションの問題として学者間で議論をしてきたのです。その他にリスク配分や利益の問題として、ガバナンス・インセンティブの問題。それからもう1つは、市場接点における情報創出ということで、センスメーキングの問題です。
  私はこれを効率性・効果性、つまり、SCMやロジスティクスというのは、効率性をずっと強調されるのですが、事業の仕組みという面から見れば、それはお客様に価値を提供する為の仕組みですから、つまりそれは効果性というものは当然伴う。この両方を同時達成するような構造化というものが、まさに戦略ということになるのだろうと思います。
事業システムにおけるSCMの位置づけ
  そして、事業システムにおけるSCMの位置づけというのは、具体的な事業システムの中に入れていき、その全体を描いてみる、そのようなことを考えていかなければならないのです。
SCMのダイナミズム
  つまり、SCMの仕組みをどのようにはめ込むかということが1つ、もう1つは、関わる方々との関係をどのように整えるかです。
  結局は先程、事業変化ということを言いましたが、現行の事業システムというものがあると、それは市場の条件・経営資源の関係というものは常に変化をしているので、これを作り替えていかなければならないということです。このSCMというのは、私は製品や組織とそれを実現するプロセスの設計の3層で考えるべきだと考えているのですが、それが常に作り直し続けるということがSCMの戦略性ということになると思うのです。

2.事例研究

事例研究の目的
  少し具体的な話をしていきましょう。
  私は冒頭にグローバル化でSCMの役割は増大するとお話しました。それは何かというと、つまり複数の目的を同時に解決するようなソリューションを求められているのです。その目的・戦略目標というのは実は矛盾する関係があるということです。
  もう1つは、非常にいろいろな方々が関わる中で、シームレスなプロセスを作っていかなければならないのです。グローバル化が進むと、例えば、目標の矛盾であるとか、加わってくる方々の多様性が増大して、非常にSCMというのは難しい問題になってくるのです。そこを事業システムと同時に解決をする。事業の仕組みを作り直すということがそこで求められるのだと思っています。

3.類似事業システムにおけるグローバルSCMの戦略的共通性
-アジャイルSCMの基本戦略-

市場の成熟化とSCM
  例えばSCMというのは、冒頭に画一的なSCMではなくて、もう少し戦略的なものを考えていかなければいけないと話しましたが、要は効率性・効果性の同時追究の際にグローバル化による矛盾がそこに発生してくる。これを同時解決するSCM戦略とは何なのかということですね。
  どうしてそのようなことが起きてくるのかというと、要するに市場が成熟化し、製品ライフサイクルが短縮化してくるのですが、成熟化するということはお客様が製品に対して非常に差別化された良い商品・製品を欲しがるのだけれど、でも競争が厳しいため、高くては駄目ということで、それを安くしましょうということになる。そうすると、国際的に一番安く作れる所で作りましょうとなって、生産或いは調達拠点のグローバル化する。また、日本のマーケットがこれから先それ程大きく成長しないとしたら、海外にマーケットを求めなければならない、ということでどんどん拠点が分散していきます。
  一方、商品ライフサイクルが短縮化していく。海外で大量に生産すると個別の販売市場では売れ残りのリスクが増す。在庫負担や輸送コストもかかる。さらに商品開発の負担が非常に増大していく。だから、個別の市場に合わせてどんどん新しい製品を作って、しかもそれはグローバル的生産をしなければならないとなると、これは、一見矛盾する目標を抱えることになる。こうした矛盾する戦略目標を昇華して、上手く統合化させる仕組みが必要になるということです。つまり、商品開発プロセスと調達・生産・物流・販売プロセスにおいて、リスク分散と吸収の仕組みを作らなければいけないということです。
先行研究の概要
  こうした問題について、Christopher,M.というSCMの有名な学者が「ハイブリッドなSCM戦略が必要である」と言っています。
  それは、1つはリーンという在庫を持たないという昔のSCMの考え方に加えて、アジル(俊敏)なSCMを統合戦略、両方達成するような戦略を出さなければならない。これを彼等は、「leagile SCM(Lean SCM+agile SCM)」と言っています。
  彼等は、それが端的にファッション市場に現れると言います。製品ライフサイクルが短縮化して、好みが非常に厳しくなってくると、短いライフサイクルと移り気の激しさ、或いは予測可能性の低さ、或いは高い衝動買いの傾向となってあらわれるといいます。
  そしてそれを打破する為には、3つのリードタイムの削減が必要だということです。
  1つは、市場ニーズを発見し、それを早く商品や製品に具現化して市場に投入するために要するリードタイム(time to market)。
  2番目は、商品を受注して商品を小売の店頭に届けるために要するリードタイム(time to serve)。
  3番目は、変化に対する対応ということで、time to react。
俊敏な事業システム


  この3つのリードタイムを同時に削減することを考えなければいけないと言っている訳です。
  この3つのリードタイムは相互に関連しており、商品開発のプロセスを多頻度化、或いは短サイクル化するということと、業務プロセスをシームレスにして調達・生産・物流・販売を直流化していく(time to serve)。そして変化への対応を早くする為に、延期的な商品開発と売り切り型の供給・販売、こういう戦略ミックスというものを組み込んだ仕組みを作ることによって、変化に対応できるシステムになります。
  先程、商品ライフサイクルが短縮化しているという話をしました。昔は、なだらかなPLC(product life cycle)だった訳ですね。これがわっと流行って、ボンと廃れてしまうようになった。PLCの短期化です。そうすると実は2つの無駄が同時に発生するのです。1つは販売機会損失。とにかく店頭にならべなければ売れないじゃないかという話と、もう1つはダラダラやっていることによって、もう流行が終わっているものの在庫を持っている、陳腐化ですね。この2つの無駄というものは、実は同じ原因から発生しているのです。
プロダクト・プロセスと調達販売プロセスの統合
  これを解消する為には何をしなければならないかというと、従来の商品調達・生産・物流・販売というSCMに加えて、商品の企画・開発から運用・保全・廃棄に至るまで、このようなプロダクト・ライフサイクル・サポートというロジスティクスを併せて議論をしなければいけないということになってきているのです。最近ではPLM(product lifecycle management)ということもこれに関連していると思います。

4.SPA型小売業の事例 一般化への模索

事例研究(株式会社ハニーズ)
  では具体的な事例としてどのようなものがあるのかということですが、1つはファッションという話が出てきましたので、それを中心に考えてみたいと思います。
  まずは、投資採算性の検討。先程事業システムというのは投資採算性を確保しなければならないという話をしました。販売管理比率と売上高総利益率の関係をみますと、わが国のアパレル関連の企業の収益構造は3つのグループに分かれます。
  1つ目は、粗利率も低くコストも低いというケース。両方とも高いグループ、そしてその中間のグループです。今日はライトオン、ハニーズ、しまむらという事例を紹介していきます。
  ハニーズという会社は、もういろいろな所で注目されてきていますが、非常にROAも利益率も高い会社です。以前こちらの社長にインタビューしました。福島県いわき市に本部がありまして、この会社は元々、駅前の婦人服のアパレルを売っているオーソドックスなお店で、問屋さん経由で国内の生産拠点に委託していたということなのですが、利益率が低くなって、少し予想が外れると赤字になるということで、ユニクロさんの事例を見てSPAに転換したのです。そして、生産を中国に持っていったのです。元々韓国の会社と生地の取引をしていた関係で、上海・青島の中国の工場に全面的に移していったということです。これを行った結果、たとえば2900~3900円程度の商品を1900円までに引き下げられて、粗利率が50%を超えました。かなり思い切った改革を行っています。
企画開発から発注までの流れ
  これは、製品開発から発注までの流れですが、ご存知のとおりファッションというのは半年くらい前から長いリードタイムで企画開発されて市場に投入される訳ですが、ここの会社はウイークリー・サイクルで動いています。
  つまり月曜日に各店舗からの売れ筋情報がきて、火・水曜日でデザイン情報を収集させデザイン案を作ります。福島の本社から東京に来たり、場合によっては海外の情報を持ってきたりして、木曜日に全員参加型の企画会議をします。皆が良いと言えば、その場で商品化が決定します。そして金曜日には中国の担当者が福島の本社まで来て、詳細な生地の手配まで全て済ましてしまい、土曜日からライン投入という形であります。
ハニーズの国際調達
  実際に商品が来るまでには1ヶ月位かかるのですが、ただ問題は海外生産をするということになりますと、1つはロジスティクスの足が非常に長くなるということと、在庫リスクが増えるという問題があります。ロジスティクスコストを減らすということと、在庫リスクをどうやって回避するかということがテーマになる訳です。
  この会社では何を行っているかというと、上海と青島の物流センターに商品を集めてくる訳ですが、その時点で全体の半分以上は確定発注で出しています。ですから、どの店舗に何をどれだけということが決まっている訳です。そうすると、ここでカートン別の品揃えをして、そのまま所謂バイヤーズ・コンソリデーションでフルコンテナ化してその市場の近くの港に持って行って、この先は特積貨物のネットワークで直接店舗に届けられます。つまり、中国のセンターから店舗まで余分な在庫は持ちません。リスク在庫を持たないということなのですね。1週間後に残りは売れ筋を見ながら総量納品で、福島の本社の近くに物流センター持っていき、そこで補充をかけるのですが、それ以上は一部の定番品を除いて絶対に補充させない。そういう仕組みになっているそうです。
  これは要するに市場に対して非常にスピーディーな商品開発と、売れ筋を見極めて延期的に開発をして、多頻度で投入する。しかもそれはロットが非常に小さいということですね。控えめな発注ロットで売り切ってしまうことによって鮮度を向上させるということと、国内製造業者の空きラインを利用する(ウィークリー・サイクルの海外工場への発注)ということで、固定投資を抑えるということです。海外の3PLセンターを使うということによって、先程申し上げたような非常に良好な財務成績を残しています。

5.比較事例 しまむらの国際調達

しまむらの国際調達戦略
  そして、似たようなことを実施しているのは、しまむらで、このしまむらの場合は、ハニーズとは扱っているものが違いますが、やはり直流化ということを思考されているのです。
  しまむらの事業の特徴としては、小商圏で非常に高い販売シェアを実現する、幅広い品揃えと低価格販売、そして高頻度の商品の入替、サプライヤーからの完全買い取り、或いは支払い条件を誠実に履行するということを行い、サプライヤーの商品開発部と調達を利用する、といったところです。ここが少しハニーズとは違って、自社で商品開発能力を持っている訳ではなくて、卸・専門問屋さんの企画開発能力を買っているという形になりますが、実は商品開発というのはかなり密の濃いコミュニケーションによってPBに近いやり方で行っています。
しまむらの国際調達ネットワーク(直流)
  しまむらは自社の物流センターを持っていて、ドミナント展開された店舗で、場合によっては店舗間移送をかけながら売り切ってしまうということです。これを行う為に、バイヤーとコントローラー(売り切る担当者)という役割があって、バイヤーが仕入れた商品を売価変更や店舗間移送等によって売り切ってしまって、サプライヤーさんに対して返品はしませんということなのですね。サプライヤーさんの方にインタビューに行くと、やはりしまむらさんは返品しない、非常に要求は厳しいが、取引は透明で公正だということをおっしゃっています。それから、商品調達コストを引き下げる為に中国から商品調達をしていますが、売り切り型で投入しているということです。
しまむらの国際調達ネットワーク(全体)
  ここもやはり、主に大連・青島・上海・広東等からバイヤーズ・コンソリデーションで引っ張ってきて、自社の物流センター(関ヶ原に保税倉庫がある)へ引っ張ってきて、TCを経由して店舗に配送してしまうというやり方です。これを直流といっています。

※後編(次号)へ続く



(C)2008 Masataka Hashimoto & Sakata Warehouse, Inc.

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