第567号 最適化AIの技術を活用したシフト表の自動作成 ~「勤務シフト作成お助けマン」の導入で実現した改善事例のご紹介~(後編)(2025年11月6日発行)
| 執筆者 | 新井 祐一 氏 鉄道情報システム株式会社 営業推進本部 営業開発課 副課長 |
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執筆者略歴 ▼
*サカタグループ2024年10月23日開催 第28回ワークショップ/セミナーの講演内容をもとに編集しご案内しています。
*今回、鉄道情報システム株式会社 営業推進本部 営業開発課 副課長 新井 祐一 様の講演内容を2回に分けて掲載いたします。
*掲載内容は、講演が開催された時点でのデータや情報を基にしているため、現在の状況と異なる場合があります。
*前号(2025年10月21日発行 第566号)より
目次
- ご利用企業様
- 8.物流業界での活用事例①
- 9.お助けマン サービスラインナップ
- 10.お助けマンの機能
- 11.お助けマンの特長
- 12.デモンストレーション
- 13.無料トライアルについて
- 14.サポートについて
- ありがとうございました
- 本論文は、前編、後編の計2回に分けて掲載いたします。
(以上後編)
ご利用企業様
このサービスは業種業態を問わず、いろいろなところでお使いいただいていて、現在350社以上でご利用いただいています。この中には、病院があったり、物流会社さんや工場があったり、パチンコ屋さんとか、小売業とか、パン屋さん、飲食店があったりと本当に多種多様ですが、これほどいろいろな会社さんがシフト作成に困っていて、弊社のサービスがこれらの課題に柔軟に対応可能なソリューションを提供しています。
物流でいうと、合同会社KITSラインさんという企業がありまして、こちらは佐賀県吉野ヶ里町にある物流会社さんですが、食品、生鮮食品の輸送事業を行っていて、外食チェーン店や量販店へ輸送を行っている会社になります。
こちらの会社は、佐賀県のDXフラッグシップモデル事業の採択事業者(https://editors-saga.jp/editors/sagadx/20220112_1295.html)として選ばれて、そのモデル事業の一つで、倉庫システムの刷新とかデジタルデバイスを活用したピッキング効率化、さらに、そのシフト管理に関わる従業員の工数削減に取り組んだ事例となっています。
8.物流業界での活用事例①
こちらは、物流業界での活用事例を記載しています。
まず食料品倉庫のA社様ですが、複数倉庫拠点の勤務シフトを一元的に管理したい、というニーズがあり、3拠点で計約160名の方が働いていますが、その方々のシフトを勤務条件を考慮し作成したものです。各倉庫ごとの担当業務エリアの入力が必要な点が非常に煩雑でしたが、どこのエリアを担当するのか、このシステムを使用して自動的に答えを出せるようになりました。
これによってシフト作成の省力化ができ、標準化が実現できました。このシステムは、いろいろな勤務条件を設定することができます。例えば、「連続勤務は最大何日までです」、といった条件があったり、「飛び石連休じゃ駄目です、休み→勤務→休みは回避してほしい」、というようなスタッフの声が多くあり、そういったことにもきちんと対応したり、勤務間インターバルを考慮した設定をしたりとか、「休日の前後で、休日の前の日は早く帰って、休日の次の日はちょっと遅く来たい」、これは、法律とは違うところで、働きやすさも考えないといけないので、そういったところもきちんと考慮した上でシフトを作っていく、当然必要な人数があるのでそこも考慮する、こういったような事例で活用いただいています。
次は化学製品倉庫B社様の導入事例です。こちらは4拠点合計で約170名の方が働いています。定められたシフトパターンというのは、90種類ぐらいあり、これは手作業による設定では限界がある状況です。なぜこれだけ増えたのかというと、やはり多様な働き方を認めたりとか、人手不足の状況で他社の労働条件と比べて有利にならないと人が集まらないとか、そういったこともあり、シフトパターンが増えていった結果、90種類位に膨れ上がっていました。それですごく困っていたところで、この90種類のシフトパターンを自動で誰にどのシフトを割り当てるかということを、このシステムを使って自動で作成できるようになったというものです。今回、スタッフが満足するような公平なシフト作成をすごく気にされていて、これらの条件を反映した上で、実際に公平性を重視した最適なシフト作成が実現された事例となっています。
こちらは食料品倉庫C社様の導入事例です。パート・アルバイトの方々が中心で、6時から22時までの16時間の運営時間に対して、それを交代で担当しています。決まったシフトパターンがないので、早番遅番とかではなくて、あなたは何時から何時まで来てください、あなたは次は何時から何時まで、そういったような指示の仕方をしています。
スマホを利用して、当然希望する勤務時間を申請できます。アルバイトの方なので毎日来ない方もいらして、その方はスマホをきちんと使っていただければ、そこで勤務時間の希望も出せますし、確定した勤務時間を見ることができる、こういったような事例となっています。
この会社もDXの推進の観点から、シフト管理に取り組んで業務効率化を実現した事例です。ここのところは、設定している主な勤務条件です。スタッフの休憩時間を割り当てたいという希望だったので、そういった休憩のルールを設定したり、勤務時間そのものを割り当てるシフトを自動作成できるという仕組みを実現しました。
9.お助けマン サービスラインナップ
勤務シフト作成お助けマンには、2つのサービスラインナップがあり、「勤務シフト作成お助けマンDay」と、「勤務シフト作成お助けマンTime」があります。
主にフルタイム従業員が中心のお客様、例えば、早番、遅番、夜勤A・B・Cなど任意のシフトを、1日の中でスタッフの希望を割り当ててシフトを作っているお客様だと、左側の「お助けマンDay」というサービスが対応していて、こちらは先ほどお話した10年以上前から提供しているサービスになります。
このサーピスを販売している中で、パート・アルバイトのスタッフが多いお客様もいて、そういったお客様だと、早番や遅番のシフトではなくて、先ほどの事例の通り、「何時から何時まで来てください」、という具体的な勤務時間でシフトを割り当てたいというニーズがあることがわかり、その結果2020年から、「お助けマンTime」というサービスの提供を開始しています。
10.お助けマンの機能
先ほどお話したとおり、スマートフォンから、勤務の休みの希望を登録することができますし、確定したシフト表を確認することもできます。よくお伺いするのは、勤務の希望を聞いた際に、間違って登録し公開してしまった、というお話を聞きますが、そのようなミスもなくなりますし、あとはスタッフの方が(掲示されているシフト表を)毎回見に行く必要もなく、どこでもスマートフォンで閲覧できるようになっています。
最大の特徴は、このいろいろな勤務条件を登録できるというところになります。先ほど事例でお話した部分もありますが、それ以外にも、10年ぐらいサービスを提供しているなかで、いろんなお客様から、「こういう条件を入れられないか」、というような要望を徐々に取り入れてバージョンアップをしています。
今では、シフト希望の割り当てを行うシフト表に、さまざまな条件を登録できます。例えば、人の組み合わせという条件があり、誰と誰を一緒に組ませる・組ませないといった条件が登録できたり、当然スキルも重要な要素であり、単に人数が揃えばよいというだけではなく、その中でこういったスキルを持つ人が何人必要といった条件も登録できます。これにより、部署別スタッフ別に細かい条件を設定できる仕組みになっています。
こちらは、「お助けマンDay」のこういったようなシフト表が出来上がりますという例です。右の方に勤務の回数とか、下の方には人数の条件が入っています。
こちらは、「お助けマンTime」の画面ですが、時間そのものを割り当てるので、この画面の通り、スタッフ毎に何時から何時まで指定するというようなシフト表が作成されます。
ここでご紹介するのは、スタッフ毎のタイムスケジュールを出す機能です。例えば、ポジションごとに作業を割り当てるような場合、何時から何時まではこの持ち場とか、エリアといった条件を細かく設定できるようになっています。
11.お助けマンの特長
我々のこのシステムの特徴は自動作成というところにあります。
勤務条件がいろいろあり、矛盾するような条件も当然あると思います。例えば、休みはこれだけ取らないといけない、でも人がいない、ではどうするの、という時に、このシステムは、各条件に対して条件強度を設定でき、この条件の優先度を高くするとかの条件設定ができるため、その中から最も最適なシフト割り当てを算出することができて、最終的に必ず答えが提示されるようになっています。
その上で、この条件はどうしても満たせませんというような形の答えはあります。つまり答えは出た上で、どうしても人が足りない、休みの希望が多すぎて実現できないとか、こういったような答えは出てきます。いろんな勤務シフトを自動作成できるシステムがありますが、条件が矛盾する場合は答えが出ないケースもありますが、弊社のシステムは、たとえ矛盾があった場合でも、最終的には必ずシフトの解答を提示できる仕組みとなっています。
当システムはクラウドサービスですので、インターネット接続さえあれば、すぐにお使いいただけます。また、システムサポートは、同じ画面を見ながら対応できるため、迅速で的確なサポートが可能となっています。
JRグループという、信頼あるブランドを背景に、セキュリティに関しては安全性の高いクラウドサービスを提供しており、安心してご利用いただける体制が整っています。
このシステムはシフト作成に特化しているため、他のシステムと連携しているケースが一般的です。そのため作成したシフト表をCSVのデータで、勤務計画データとして出力することができます。
そのデータを勤怠管理システムで取り込んでいただいて、勤怠管理システムで勤務実績、残業や欠勤を把握したりすることができます。さらに、人事情報、スタッフの情報を取り込んで、勤務シフトを自動作成できる仕組みとなっています。
12.デモンストレーション
以降のデモンストレーションのご紹介については、以下Youtubeチャンネルを参照ください。
■シフト表を自動作成できるシフト管理サービス「勤務シフト作成お助けマン」のご紹介|テレビ番組「ええじゃない課Biz」出演:アンタッチャブル柴田、アルコ&ピース
(Youtube動画リンク)https://www.youtube.com/watch?v=7gIom7BoQtw
■勤務シフト作成お助けマン 公式チャンネル【JRシステム】
(Youtube動画リンク)https://www.youtube.com/@%E5%8B%A4%E5%8B%99%E3%82%B7%E3%83%95%E3%83%88%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%8A%E5%8A%A9%E3%81%91%E3%83%9E%E3%83%B3%E5%85%AC
13.無料トライアルについて
このサービスでは、無料トライアルをご利用いただけます。多様な現場があり、複雑な条件があって、シフト表自動作成といっても、本当に今の現場に適用できるのかどうか、実際の環境でお試しいただけるよう、2ヶ月間の無料トライアルをご用意していますので、安心してお試しいただけます。
また実際に操作していただく際に、他のよくあるシステムでは、単純にデータ登録すれば利用できるものもありますが、(弊社のシステムでは)そんなに難しくはないのですが、条件を登録しなくてはいけないなど、プログラム的な要素も一部含まれます。そこで弊社では、その辺りの操作フォローに関しては、こちらの資料にありますように、無料トライアル中から本利用以降も、お客様には様々な方法で手厚くサポートを行っています。
14.サポートについて
最近よくあるサービスでは、チャットしか受け付けできません、というサービスも多いですが、弊社では、お電話での受付や、Web会議を使って操作支援したりとか、多様なチャネルによる手厚いサポート体制を整備しています。
料金については、ご案内資料の料金表(料金表リンク先:https://www.otasukeman.jp/price)を参照ください。この自動作成機能は、低価格でコストパフォーマンスに優れています。 効果を実感いただくため、ぜひ無料トライアルでお試しいただければと思います。
ありがとうございました
ではお時間になりましたので、私からの講演を終了させていただきます。ご相談等がありましたら、お気軽にお声がけいただければと思います。本日は長時間にわたりお付き合いいただき、ありがとうございました。
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