WSセミナー

第585号 万博ユニフォームは、未来をまとう。1970-2025 レガシーを循環させる経営(2026年8月6日発行)

講演者 石川 由紀子 氏
タカラベルモント株式会社 タカラベルモントブランド推進室 室長

講演者略歴 ▼
  • 略歴
    • 大手広告代理店にて トイレタリーメーカーや化粧品メーカーの営業を担当。
    • PR会社を経て、2020年にタカラベルモント株式会社に入社。
    • 化粧品の広報業務を経て、現在はコーポレート広報業務に従事。
    • 現在では100年を超えるタカラベルモント株式会社の歴史や魅力、そして未来への可能性を知恵と行動をもっとうに社内外に向けて情報発信を行う。

*サカタグループ2026年5月20日開催 第30回ワークショップ/セミナーの講演内容の動画をYouTubeにてご案内しています。

(見どころご紹介)

本講演では、タカラベルモント株式会社が1970年大阪万博と2025年大阪・関西万博への出展経験を通じて、「万博レガシーをいかに持続可能な経営へつなげるか」をテーマに紹介しました。同社が掲げる「美しき常識外れ」という企業DNAのもと、当たり前を疑い、新たな価値を創造する姿勢が、万博への挑戦や事業の発展につながってきたことが語られました。

特に注目されたのは、コシノジュンコ氏がデザインした万博スタッフユニフォームです。1970年には女性の社会進出を見据えたパンツスタイルを、2025年にはジェンダーレスなワンスタイルを採用するなど、時代の変化を先取りするメッセージが込められていました。

また、万博終了後もユニフォームを全国の教育機関へ寄贈し、未来の社会やデザインを考える教材として活用する取り組みや、使用済みヘアカラーチューブを工芸品へ再生する資源循環プロジェクトなど、レガシーを未来へ継承する具体的な活動も紹介されました。

講演を通じて、万博を単なるイベントで終わらせるのではなく、企業理念やブランド価値、サステナビリティを社会へ発信し続ける「経営資産」として活用する考え方が示されました。また、「経済合理性」と「文化」の両立を目指し、新たな価値を創造し続けることこそが、これからの企業経営に求められる姿勢であることが伝えられる内容となっています。
※本ページでは、講演の全体要約と章ごとの要約をご紹介しています。ぜひリンク先の動画もあわせてご覧ください。


目次


1. タカラベルモント株式会社の歴史・事業・世界展開

1. タカラベルモント株式会社の歴史・事業・世界展開

*画像をClickすると該当段落より再生動画が見られます。

(テーマ要約1)

タカラベルモント株式会社は1921年に創業し、鋳物技術を活かした理美容機器の製造から事業を発展させ、現在では理美容・医療分野を中心に幅広い製品・サービスを提供しています。1956年には日本のメーカーとしていち早くアメリカへ進出し、現在は世界13カ国に拠点を構え、120カ国以上で製品を展開しています。創業100年を超えた現在も、「美しい人生を叶えよう」というパーパスのもと、国内外へ価値を発信し続ける企業として歩みを続けています。

2. 1970年大阪万博と2025年大阪・関西万博 ― 挑戦と実験

2. 1970年大阪万博と2025年大阪・関西万博 ― 挑戦と実験

*画像をClickすると該当段落より再生動画が見られます。

(テーマ要約2)

タカラベルモントは、1970年大阪万博を「挑戦」、2025年大阪・関西万博を「実験」と位置付け、それぞれの時代に新たな価値を提案してきました。1970年は「美しく生きる喜び」をテーマに、美しさという普遍的な価値を発信し、2025年は製品を展示するのではなく、未来の「美」や価値観を来場者と共に考える体験型展示を実施しました。万博を企業PRの場ではなく、社会へ新たな価値を問いかける場として活用し、「美しき常識外れ」という企業DNAを体現した挑戦と実験が紹介されました。2025年大阪・関西万博で着用されたスタッフユニフォームは、デザイナー・コシノジュンコ氏が手掛けた作品です。1970年万博でもユニフォームをデザインしたコシノジュンコ氏は、時代に先駆けて「女性が活躍する社会」を見据えたパンツスタイルを提案しました。2025年のユニフォームでは、性別を問わないワンスタイルを採用し、多様性やジェンダーレスといった未来社会の価値観を表現しています。ユニフォームそのものが、未来へのメッセージを発信する存在となりました。

3. 万博レガシーの循環と次世代への継承

3. 万博レガシーの循環と次世代への継承

*画像をClickすると該当段落より再生動画が見られます。

(テーマ要約3)

万博終了後、タカラベルモント株式会社は実際に着用したユニフォームを全国の小・中・高校や専門学校へ寄贈し、教材として活用する取り組みを開始しました。子どもたちが未来の社会やデザイン、ものづくりについて考えるきっかけづくりを目的としています。講演では、宮崎県の小学生が「将来また日本で万博を開催したい」と語ったエピソードも紹介され、万博の価値を未来世代へ継承していくことの重要性が伝えられました。

4. 産業廃棄物から工芸へ ― ORIZARAと循環型未来社会

4. 産業廃棄物から工芸へ ― ORIZARAと循環型未来社会

*画像をClickすると該当段落より再生動画が見られます。

(テーマ要約4)

タカラベルモント株式会社は、使用済みヘアカラーチューブを工芸品「ORIZARA」へと再生するプロジェクトを通じて、循環型社会の実現に挑戦しています。金森合金や読売新聞社との協業により、廃棄物を新たな価値へと生まれ変わらせるだけでなく、日本の伝統技術やものづくり文化の継承にも貢献。「経済合理性」と「文化」の両立を目指す、新しいサステナビリティのあり方が紹介されました。

以上

(C)2026 Yukiko Ishikawa & Sakata Warehouse, Inc.

関連記事

TOP