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| ■米国3PL勃興の背景とその類別 |
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サードパーティ・ロジスティクス(3PL)という物流分野のニュービジネスが注目を集めだしています。そして重要なことは、従来のメーカや卸、小売り、さらには物流業者が行っていたものとは異なる新しい物流サービスが登場し、それが米国の既存の物流市場や産業社会に大きな影響を及ぼし始めていることであると述べました。ではこうした物流分野のニューサービスが、なぜ生まれてきたのか、またその実体はどのようなものなのかを考えてみましょう。
米国で3PLが勃興してきた背景には、次の3つがあると言われています。
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| 1.国内産業の不況 |
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80年代の不況に際して、米国では急速に本業回帰、ダウンサイジング、リストラクチャリングなどの動きが高まりました。その結果、多くの企業で従来インハウス(社内)で行っていた物流業を、アウトソーシング(外注化)するといったことが日常茶飯となりました。併せて規制緩和の結果、様々な物流サービスや料金形態が「市場」に登場し、自社に最適なものを見極め、競争優位の物流システムを構築していくためには、かなりの専門性が求められるようになりました。そしてこうした専門性を積極的に外部に求めるという動きが、同時に生まれてきました。
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| 2.規制緩和 |
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米国では1980年に運輸自由法が施行され、それまで物流業界を守っていた様々な規制が大幅に緩和されました。(これは上記の国内不況とも大いに関連するでしょう。)同法によって、例えば陸運関係では、州をまたいだ路線運行が可能となり、また参入条件や最低賃金など労働条件の規制が撤廃されることとなりました。結果、多数の企業がこの分野に新規参入し競争が激化。最終的には、競争を実力で勝ち抜いた一部の大手と、管理費のかからない一部の個人事業主(1台持ちトラック業者)が物流市場に生き残ることになりました。
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| 3.情報技術の進展 |
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80年代以降、とりわけ90年代にはいってからの情報技術の進展については、いまさら説明するまでもないでしょう。中でもオープン系システムの展開には目を見張るものがあり、短期間に低コストで「つながり」が持てることが可能となりました。これは中間系の存在である物流サービスプロバイダに、大きなメリットをもたらしました。一方、物流サービスや料金体系の多様化は、新たな物流システムを産み出し、高度な地図情報システム(GIS)やサプライチェーン・マネジメント・システム(SCM)などが登場してきました。結果、こうした物流システムを自社開発するよりは、必要に応じて利用する方が合理的であると考える荷主企業が増加していきました。
このようにアメリカで3PLが勃興してきた歴史的な背景を見ると、昨今の日本の状況にかなり似通っていることが分かります。ただし、規制緩和や、企業のアウトソーシングの動向などには、彼我の違いがあることも事実であり、日本流の3PLを考える場合には、どうやらこのあたりがキーになると思われます。
ところで、こうした経緯で隆盛してきた米国の3PLには、大きく分けて2つのタイプがあります。運送会社や倉庫会社などが、自社の事業の一環として展開する3PLと、ソウトウェア開発会社やコンサルティング会社などが新規参入して展開する3PLの2種類です。前者は原則として、従来とは異なるアプローチで自社の倉庫やトラックといったアセット(資産)の最大活用を主眼におくところから「アセット系」と、そして後者は、自社では倉庫やトラックといったアセットを持たないで、情報システムなどの専門的能力を武器に物流サービスを展開するところから「ノン・アセット系」と呼ばれています。米国ではこの両者が現在‘しのぎを削っている’最中です。
では、この両タイプの各々の特徴や、マーケティングや料金設定の仕組み、3PLの本質といったものを引き続いて検討していきたいと思います。
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